最近、久しぶりに仕事用のノートPCをWindows機にしました。
シェルスクリプトでちょっとしたHackをしたり、ターミナルで直接ネイティブなシェルの操作が出来ることを理由に長らくMacで仕事をしていたけれど、WSLのサポートやコマンドプロンプト/PowerShell用ユーティリティの拡充なんかも手伝って、今はそれほど優位性を感じなくなりました。お客さん先で操作を教えたりするにも、そもそも見ている画面が全然違う、みたいなことが起きにくいのも大きいです。MacはMacで筐体がセクシーだったりフォントが綺麗だったり、そういうところは好きなんですが。
そういう背景もあって、最近改めてWindows環境で使うソフトの整理なんかをしたので、普段よく使うものをいくつか紹介してみます。SaaSみたいにソフトの枠組みを超えるものも含みます。また、専門性が著しく高いものはふわっと省いています。
仕事道具として使っているソフトもあれば趣味のソフトもあるけれど、それなりの理由があって自分で選んでいるのはどれも共通です。
こだわり
- 疎結合・部分最適
- ひとつの用途に対してひとつのソフトウェア、でいいと思っている。(実際には複数の用途で使うこともあるけど)
- 大事なファイルはローカルに残さない
- テンポラリなファイル以外は全部クラウドストレージに乗っける。ローカルはバックアップ程度。お金は銀行に預けるのと同じ考え方。
- IFTTTみたいなサービスで後続作業のトリガなんかを定義して省力化なんかもできるし。
- いつでもOS再インストールできる状態を維持
- Windows OSは(個人的に)とても複雑な作りをしている。実体のないレジストリエントリやジャンクファイルなどが残ったり、割と気持ち悪いなーと思うことがある。一昔前よりはだいぶマシになったけれど。なので不定期的にOSクリーンインストールして運用している。
- デスクトップにアイコンは置かない。置くなら最大10個まで(自分ルール)
前提
基本的にサブスクリプション型のSaaSに寄せてます。個人でG SuiteとOffice365契約してます。主に仕事に使うのはG Suiteの方で、Office365は今のところMS Officeぐらいしか使ってない気がします。
Webブラウザ類
Shift
部分的にChromeから乗り換えてみました。複数のGoogleアカウントの切り替えや、他のサービスアカウントのマネジメントに特化したソフト。メールやカレンダーなどは全部ここからアクセスしてみています。
BoxやFacebook、Github等、恐ろしい数のサービスに対応。それらのアカウントをタブで切り替えができる。Chromeで同一サービスのアカウントを切り替えようとすると、どうしても別のプロファイルでウィンドウを開く(またはCookieをゴニョゴニョする)必要があります。ただウィンドウがいくつも開いている状態はあまり精神衛生的によろしくない。できればひとつのウィンドウで完結させたい、と思っていた矢先に見つけました。
Googleアカウントだけでもプライベート用、仕事用、ゲーム用、と複数切り替えて生活しているので、それらを明確に分離したかった、というところにもマッチして、今のところは概ね不満なく使えています。年間99ドルのライセンスを高いと思うか安いと思うかは人それぞれでしょうか。
海外で開発・運営されているサービスであり、かつフォントの設定ができないこともあって、日本語フォントがややダサい感じになってしまうのが気になってはいます。
Vivaldi
Chromeからの移行で普段遣いとして試用中。
Operaの血を継いだ感じのWebブラウザ。マウスジェスチャとか2ペインビューワとか、これまで拡張機能を使わないと実現できなかったような機能をデフォルトでサポートしていたり、カスタマイズ可能な項目が多いのが気に入りました。そしてさらにChrome拡張機能も使えるので、いざとなれば自分で作ればいいか、ということで乗り換え。
タブを画面左右に表示できたり、ウィンドウのサムネイル表示ができるのも性癖に刺さりました。
Chromeアプリケーション類
一部のWebサービスはChromeのショートカット作成機能を使ってネイティブアプリケーションのようにして使ってます。このへんはまだ良い感じの運用方法を見つけられていない。なんだかんだ言って長年寄り添ったChromiumからはすぐに離れられなそう。
Feedly
わざわざRSSリーダーアプリとか用意したくないし……
TweetDeck
これ以上に使いやすいTwitterクライアントないし……
YouTubeとかTwitchとか
独立したウィンドウにしておくと絶対に他のタブに埋もれたりしないからわりと便利。
パスワード管理
1Password
パスワードを覚えないこと、これが最強のセキュリティのうちのひとつです。21世紀にもなってパスワードマネージャを使わないで必死に覚えておく積極的な理由があったら教えてほしいぐらいです。自分はMac時代から長らく使ってる1Passwordを月額3ドルのサブスクリプションで契約してます。マルチプラットフォームで同期できて、かつ相応のセキュリティを担保する仕組みがあれば割と何でも良い感じはあるけど。
ランチャー
Hein
ショートカットキーで呼び出し可能なコマンドラインランチャー。"Alt + Space"で呼び出し、"n"でnotepad起動、みたいな。 OS XのQuicksilverやAlfredとかずっと使ってたこともあってか、この手合いのインクリメンタルサーチできるランチャーがないととても息苦しく感じます。作業中ってマウスに手を伸ばすの面倒くさくないですか?
エディタ
どちらかと言えばvim派です(小声)
Typora
2019年時点で最強のMarkdownエディタっぽいですね。書いたMarkdownがリアルタイムで整形されていく気持ちよさ。(Box Noteなんかでもできるけど)このブログも今はTyporaで書いてます。
無駄な書式は一切持たず、Markdownの修飾子とテキストしか保持しないので、Markdownに対応したあらゆるサービスにそのままコピペで貼り付けられます。Githubだけじゃなく、BoxとかDropboxのNoteなんかにもそのままコピペ可。Word信者にも優しいエクスポート機能も完備。
Atom
スペスペたいむのタイムラインみたいに、プログラムっぽいものを書く時はこっち。Git/Githubが諸々統合されているのでGit管理下のコード扱う時には特に便利です。階層構造を持つスクリプトとかはダントツで使いやすいエディタだと思います。プラグインも豊富で書式や整形ルールなんかも良い感じにカスタムできます。
音楽とか動画とか
「iTunes?知らねえよ自分でライブラリ管理してんだよ」と言い続けて十数年。基本的にライブラリは全部RAID6のNAS上に置いてタグベースでの管理を徹底してます。
foobar2000
ネットワーク上も含め、任意の監視対象フォルダを監視して自動的にライブラリを更新してくれるのがとても便利です。タグベースのフィルタも優秀。更にはデフォルトでASIO出力できたりゲイン調整とかの細かいパラメータいじれたりする優秀なやつ。コンポーネントの追加も簡単で、必要なものだけをプラグインできる万能なプレイヤー。プレイヤーだけどもエンコードの機能も充実しているのでCDからのリッピングなんかもfoobar2000にやってる。Columns UIで良い感じに組んだレイアウトをずっと使ってる。代々引き継いだ秘伝のタレ状態。
MusicBee
単純にfoobar2000からの乗り換え先として使えるか評価中。環境設定とか諸々復元するの手間だし。
Spotify
気分に合わせて良い感じにチョイスしてもらって、ときどき新しい音楽との出会いをサポートしてもらってます。スマートスピーカーから音楽流したりするのはSpotify経由した方が圧倒的に楽ですし。
TVTest
デスクトップPCにPT3組み込んでるのでたまーーに地上波とか垂れ流してます。使いたかったプラグインとかデコーダーを最新版で使うために自分でビルドしてます。
MPC-BE
動画も音楽も単体で再生するときは全部これです。それなりのカスタマイズ性がありながらもシンプルで使い勝手がよいプレイヤー。MPC派生だけどMPCよりも開発がアクティブなのでこっちを使ってる。
Irfanview
画像ビューワはずっとこれ。Windows標準のフォトアプリも別に使えないわけじゃないけれど、機能性では全く足元にも及ばない。まだ馴染み切れていないのもあるけど。
PowerDVD
今回書いたものの中で唯一これだけそんなに気に入ってないやつ。Blu-ray再生のために買った。メディアライブラリやDLNA再生機能なんかもあるけど一切使っていない。エクスプローラの方が早いから。なんなら別の再生ソフトでフィルタだけロードしてしまってもいいです。
ライセンス買っててもOSクリーンインストールしたりでインストーラーを再ダウンロードしようとすると追加料金が掛かるトンデモ仕様だけは絶対に許しませんが。全部NASに突っ込みました。
その他よく使うソフト
Slack
定番のコミュニケーションツール。仕事で使うコミュケーションツールは専らこれです。でも私個人ではコミュニケーション用途には使っていないです。自分専用のOrganizationを作って、メールとか気になるGithubリポジトリのコミットとか、あらゆる通知をWebhookで拾って、そこに集約されるようにしてる。意外と便利。課金するかどうかはうーん……
Microsoft To-Do
MSがWunderlistを買収して作ったToDo管理。もともとWunderlist使いでしたが、一時期いろいろ試してみようと思ってGTDを取り込んでOmniFocusとかも使ってみました。でも結局この手のシンプルなToDo管理の方がタスク放り込みやすくて自分に向いていることに気付いて帰ってきた感じです。
TeamViewer
リモートデスクトップの救世主的なやつです。遠隔地でRDPするとポート開放しないといけないし、そもそもProじゃなきゃホストになれないっていう問題もあるんだけど、そのへんを解消してくれます。私はいつもリモートで操作する側ですが、IDと自動生成パスワードを教えてもらうだけで良いのでとても楽ですね。